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きのう、4年前に千葉大病院で行われた、左胸に乳がんのある患者の手術で、
医師の勘違いから誤って右胸も切除してしまったことが明らかになりました。

患者の症状など詳しいことはわかりませんが、このニュースを見て、
凍結療法で手術できればこんなことにはならなかったのに、と感じました。

凍結療法は、針を刺して局部を冷やし超低温にし、
まず細胞外、次いで細胞内にできる氷で
がん細胞を破壊、壊死させる療法です。
エコーでモニターしながら施術するので、
腫瘍がなければ針を刺す前に気づくはずだし、
腫瘍の位置や大きさが事前の診察データと異なっていいれば
再確認するきっかけになるはずです。

もっとも、件の手術は部分切除(温存療法)ではなく
全摘だったかもしれません。
それならそもそも凍結療法では手術できませんが。

凍結療法には、腫瘍が表皮からある程度離れていること、
腫瘍の大きさが直径1.5cm以下であることなど、
施術できる条件があります。

メリットは、部分切除より体組織の切断面積が格段に小さく
体への負担が少ないこと、
術後の乳房の変形も格段に小さく、
トータルでのQOLが格段に向上することです。

デメリットは、とにかく施術してくれる医療機関が少ないこと。
以前は複数の大学病院で先端医療として実施していましたが、
現在は亀田総合病院(千葉県鴨川市)くらいのようです。
あと、凍結療法は自由診療になりますが、
局部麻酔で済み、人工も所要時間も少ないため、
支出総額は保険診療の部分切除とたいして変わらないので、
これはデメリットとは言えないかもしれません。
(ちなみに同じ凍結療法でも肝臓がんの場合は保険適用なので、
 自由診療になっているのは医学的見地からの理由ではなさそうです。)

個人的には、
乳がんで外科的対処が必要な場合、
凍結療法で手術できる場合は凍結療法、
凍結は技術的に不可だが部分切除で対応できる場合は部分切除、
部分切除も不可の場合のみ全摘、
というのが最適解であると考えています。

いずれにせよ、
千葉大病院のような医療事故を減らすためにも、
乳がんにおける凍結療法が普及してくれることを願います。


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