今年の10月で開業50周年を迎える新幹線の営業車両を登場順に並べてみました。

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0系です。
東海道新幹線が開業した1964年に営業運転を開始し、2008年営業運転を終了しました。
今でこそ懐かしい0系ですが、子供の頃は大好きなこだま型の活躍の場を奪う敵役のイメージがあり、
正直言ってデザインも含めあまり好きではありませんでした(^^;。
いま振り返ると、超高速列車としてはもっさりしたデザインですが、それがご愛嬌という気もします。
あと、当時の国鉄技術陣には航空畑の方も多かったとのことで、
そのせいか先頭部は”走る飛行機”的デザインというか、旅客航空機の影響を強く受けています。

余談ですが、リニアが浮上式なのも、航空畑の方が多かったせいかもしれませんね。
今となってはリニア地下鉄のように車輪式のほうが何かと便利なような気も…(^^;。

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200系です。
東北・上越新幹線用車両として作られ、1982年の開業とともに営業運転を開始しました。
2013年に営業運転を終了しています。
高速試験車の951形や961形と似たような、0系より長いノーズなのに、
営業最高速度は0系と同じ210キロで、ちょっとがっかりした記憶があります。
あと、オリジナルカラーのアイボリーにグリーンは、
なんとなくローカル色というか、田舎っぽさを感じさせるものでした。

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100系です。
東海道山陽新幹線用として、国鉄分割民営化前夜の1985年に営業運転を開始し、
2012年に営業運転を終了しました。
当時の新幹線は効率一辺倒で味気ないイメージがあり、
そのイメージを払拭すべく、100系は旅の楽しみをコンセプトに設計されました。
機能的には直流モーター車の0系のマイナーチェンジですが、
新幹線初の二階建て車両や落ち着いた内装、座り心地の良いシートなど、
画期的なアコモデーションを採用した点で新幹線史に残る名車と言えるでしょう。
個人的にもこの頃東京勤務となり、関西にある実家との往復によく利用したので、
思い出深い車両です。
ちなみにこれ以降、東海道新幹線の車両は、300系、700系、N700系と、
ひたすらビジネス路線をひた走ります。
東海道は輸送需要が大きいので、
それへの対応が必須条件となるのは十分理解できるのですが、
かつての100系設計当時の意気込みをもう一度思い出してほしいものです。

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300系です。
最高時速270キロで東京-新大阪を2時間半で結ぶ「スーパーひかり」として企画され、
1992年に「のぞみ」の愛称で営業運転を開始しました。
2012年に営業運転を終了しています。
新幹線初の交流モーター車で、ボルスタレス台車も採用しました。
いわば新幹線初のフルモデルチェンジ車と言える車両です。
機能的には画期的な車両ですが、100系で採用された2階建車両は高速化のため、
食堂車は座席増のため廃止されました。
そういう意味で、アコモデーション面では残念な車両ではあります。

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400系です。
(この画像だけ持ち合わせがなかったので、Wikipediaのパブリックドメイン画像をお借りしています。)
過渡期のためこの車両は直流モーターを使用しています。
山形新幹線「つばさ」として1992年に営業運転を開始し、2010年に営業運転を終了しました。
奥羽本線の福島-山形間を狭軌の1067mmから新幹線と同じ標準軌の1435mmに改軌し、
新在直通運転により東京-山形間を乗換えなしで最速2時間27分で結びました。
登場時に乗った印象では、山形手前の直線区間でスピードを出したときかなり揺れたので、
「あれ?ま、”新幹線”って言っても結局は標準軌の在来線だもんなぁ(^^;。」
という感じでした。

その後、改軌なしに新在直通運転を実現するため開発に着手したフリーゲージトレインは、
開発が難航しているようで、
現状では車体傾斜なしで最高速度が新幹線で270キロ、在来線で130キロが限界で、
しかも在来線はロングレール化等の軌道強化が必要とのことです。
それなら、改軌が難しそうな北陸新幹線の敦賀-大阪はフリーゲージトレインでしかたないとして、
九州新幹線長崎ルートはいっそのこと新線区間を標準軌で建設し、
在来線区間は改軌して新在直通運転したほうが、
山陽区間への乗入れもしやすくなるのでより望ましいような気がします。
イニシャルコストはフリーゲージのほうが低いかもしれませんが、
車両や軌道の保守などのランニングコストでそのうち逆転しそうだし…。

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E1系です。
新幹線初のオール2階建車両として東北・上越新幹線で1994年に営業運転を開始し、
2012年に営業運転を終了しました。
交流モーター車で、6M6Tの12両編成です。
鋼製のため軸重が大きく、また12両固定編成で輸送力の調整が柔軟に行えないため、
予定数に達しないうちにアルミ製で8両編成で2編成併結可能なE4系に切替えられたそうです。
それにしても、国鉄時代の0系、100系、200系はまだしも、
JRになってからの300系、400系、E1系まで形式消滅してしまったとは、
時の流れの速さを実感しますね。

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500系です。
航空機と激しい競合関係にあるJR西日本の車両で、
1997年に山陽新幹線区間で最高速度300km/hで営業運転を開始しました。
270km/h実現のための最適設計として10M6Tで企画した300系の開発過程で
T車はブレーキの構造上の問題でM車ほど軽量化できないことが判明したため、
500系はオールMで設計され、類を見ない超ロングノーズを採用し、
設計最高速度320km/hを実現しました。(営業最高速度は結局300km/h止まりでしたが(^^;。)
主に「のぞみ」に使用されてきましたが、N700の増備に伴い、2010年に「のぞみ」運用から離脱し、
現在は8両編成に短編成化され山陽区間で「こだま」に使用されています。
外形デザインは見てのとおりのかっこよさで、個人的にも好みの車両ですが、
車体断面が特殊なため客室内は圧迫感が強く、
「見てよし、乗ってよし」とはいかないのがちょっぴり残念なところです。

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E2系と、

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E3系です。ともに1997年に営業運転を開始しました。
JR東日本の275km/h対応車で、いわばJR東日本新幹線の第二世代車両です。
E2系は標準タイプで、長野新幹線用は50/60KHz共用となっています。
E3系は新在直通用で、秋田新幹線「こまち」でデビューしました。
画像は「つばさ」ですが、
「こまち」用のカラーリングは白とグレーのツートンにピンクのストライプの趣味の良いもので、
併結相手のE2系(こちらのカラーリングも品がありますね(^^)。)ともよくマッチしていました。

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E4系です。
1997年に営業運転を開始した、E1系の改良型の全車2階建車両です。
軽量化のためアルミ製車体とし、輸送力を調整しやすいよう4M4Tの8両編成とし、
2編成併結可能としました。
しかしながら最高速度を240km/hとしたことが足かせとなって活躍の場が狭まり、
現在は上越新幹線専用となっています。
すでに廃車も始まっていますが、全車2階建タイプの後継車両は今後登場するのでしょうか…。

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700系です。
1999年に営業運転を開始した、東海道・山陽新幹線用車両です。
線路規格の低さから270km/hが目一杯な東海道と、
航空機との熾烈な競合のため500系で300km/hを実現した山陽の、
中を取って営業最高速度は285km/hです。
というわけで、登場時から妥協の産物というイメージが強い車両です。
300系の10M6T(2M1T×5+1T)から12M4T(3M1T×4)とT車を減らすことで、
T車の渦電流ブレーキによる重量増を軽減しました。
というわけで、500系ベースでみるとあれですが(^^;、
300系ベースでみると着実にステップアップを図った車両ではあります。

それにしても、新幹線が開業してからの半世紀で登場した16系列のうち、
半数の8系列がこの1990年代の10年間に登場していたとは驚きです。
ひょっとしたら、のちに振り返った時に、
この頃が新幹線の最盛期だった、ということになるのかもしれなせんね。

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800系です。
九州新幹線の部分開業に伴い、2004年に営業運転を開始しました。
700系をベースに急勾配対応のためオールMとしました。
個人的には、せっかくのJR九州オリジナルデザインではありますが、
芋虫かモスラの幼虫か(^^;、というような先頭部のデザインにいまだになじめなかったりします。

今、上の画像を見て気づいたのですが、常用可能な連結器が装備されているようですね。
波動輸送に対応して2編成併結を考慮してでしょうか、
あるいは新鳥栖での長崎ルート車両との分割併合を見越してのことでしょうか。

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N700系です。
2007年に東海道山陽新幹線で営業運転を開始しました。
品川駅開業や本数増加でより高加減速を望んだJR東海と、
航空機との競争でより一層の高速化を望んだJR西日本のニーズがうまくかみ合ってできた車両です。
営業最高速度は700系の285km/hから15km/hアップして、
やっと500系と同じ300km/hになりました。
あと、高速試験車300Xの車体傾斜を導入し、
半径2500mの制限速度を従来の255km/hから15km/hアップして270km/hとしたため、
東海道区間では規格内のカーブなら減速なしで走れるようになりました。
戦闘車のみT車の14M2Tで、T車のブレーキ力はM車で負担することとしたため、
重い渦電流ディスクブレーキを廃止することができました。
(もっとも、JR東日本では、E1系以降は遅れ込め制御ブレーキの導入により、
渦電流ディスクブレーキを採用していないそうですが。)
N700系は営業最高速度300km/hの実現、車体傾斜による東海道での270km/h巡航の実現、
T車の渦電流ディスクブレーキの廃止などの点で、
300系以降の交流モーター車技術の集大成、というか、ひとつの完成形であり、
その意味でエポックメイキングな車両といえるでしょう。

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E5系です。
2011年に東北新幹線で「はやぶさ」として最高速度300km/hで営業運転を開始しました。
8M2Tの10両編成です。
営業最高速度360km/hの実現に向けた高速試験車FASTECH360での試験の結果、
営業最高速度は320km/hが現実的との結論を得て、性能的にはそれに対応するものとなっています。
その性能を活かして、2014年から320km/hでの営業運転を開始しました。
また、車体傾斜を採用し、半径4000mの曲線で320km/h巡航が可能です。
アコモデーション的にはグリーン車より上級の「グランクラス」を設けました。
先頭部の基本的な形状はE4系に似ていますが、
ディテールのリファインで、やっと見られるカタチになりました。

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E6系です。
2013年に「スーパーこまち」として営業運転を開始しました。
E5系と同じくFASTECH360の量産車で320km/h対応、
E5系が新幹線専用なのに対しE6系は新在直通用です。
先頭部の形状はE4系からの継続性を感じさせるものですが、
代を重ねるにつれデザイン的にリファインされており、
E6系ではカラーリングの見事さもあいまって、
西の500、東のE6と言いたくなるくらい
スピード感あふれるカッコいいデザインに仕上がってますね(^^)。

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E7系です。
北陸新幹線の金沢開業用として先行投入され、2014年に営業運転を開始しました。
10M2Tの12両編成で、E5系に引き続きグランクラスを導入しました。
当面の営業最高速度は260km/hということで、車体傾斜は未搭載です。
先頭部のデザインはE5/E6系はFASTECH360の”アローライン”を採用しているのに対し、
E7系では”ストリームライン”を採用しています。
要するに、500系似のデザインになっており、
このあたりは共同開発したJR西日本の意向が反映されたのかな、と思ったりもします。
ただ、先頭車のノーズ長はE2系と同じ9.1mとのことで、
500系の15m(ちなみにE5系も15m、E6系は13m)よりかなり短いせいか、
500系よりやぼったい感じは否めませんが、
このあたりはやはり最高速度のちがいが反映されているのでしょう。
とは言うものの、500系ファンの私としては、車体断面をE5系並に拡大して居住性を改善した
”ストリームライン”の320km/h対応バージョンにも一度お目にかかりたいものです。

…というわけで、半世紀の間に16系列。
国鉄時代の停滞(1987年までの約四半世紀で3系列)と1990年代の新形式ラッシュ、
JR東日本車両のバラエティの豊富さが印象的です。
北海道新幹線の札幌開業や九州新幹線の長崎ルート開業に向けて、
今後どのような車両が登場してくるのか楽しみですね。
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